子どもたちに、自分の町の『木』に触れて、遊んで、音を聞いて、 温もりを感じながら育って欲しい。
『みさとのきのおと』は、美郷町の林業・特用林産に利用される木 を材料に、町内の人たちの協力を得て作られています。
【くぬぎ】
ブナ科の落葉高木。美郷町では椎茸の栽培原木に使われます。
樹皮は厚く、堅く、縦に割れ目が通るのが特徴です。
くぬぎの栄養を吸収しながら、肉厚でおいしい椎茸が育ちます。
町内の原木椎茸農家さんから提供してもらったくぬぎを、木工旋盤を使って椎茸の赤ちゃんのような頭の形のマレットに加工しました。
【アラカシ】
ブナ科コナラ属の常緑広葉樹。美郷町特産の日向備長炭の材料です。
樫(かし)という字のとおり、とても堅くて重いのが特徴です。
40日ほどかけて焼き上げる備長炭は、叩くと金属のような音を立てます。
燥させたアラカシを棒状に切り揃えて、長さや裏の削り方で音階を調整し木琴を作りました。
他の木材に比べてとても堅いので、叩いても傷つくことがありません。(土台部分は杉の木を使用しています。)
【栗】
美郷町の特産『美郷栗』。
高くなり過ぎたり、病気を防いだりするために剪定された幹で、栗の実の形のカスタネットを作りました。
カスタネットの語源はスペイン語の「カスターニャ(栗の実)」。
由来は「形が栗の実に似ているから」や「栗の木で作られたから」とも言われているそうです。
【杉】
建築材料として広く使われる杉。
美郷町でも、杉を植えて育てる造林や伐採や搬出を行う林業が盛んに行われています。
美郷町を含む耳川流域で育った杉で、永く使える木箱を作りました。
蓋は一枚板ですから、反りが出ることがありますが、木の個性として許してあげてください。
金属ではなく竹の釘を使用しています。
「みさとのきのおと」に関わった人たち
カスタネットを削った『木こりのSAJIYA』岩堀さん
くぬぎを提供してくれた椎茸農家、森田さん
アラカシを提供してくれた炭焼き、奥井さん
アラカシを製材してくれた、建設業を営む宮本さん
木琴の部材を磨いてくれた
『福祉工房ゆめたまご』の皆さん
木箱を作ってくれた
『もっくわーく那須』の職人さんたち
企画・デザイン・組立て:オノコボデザイン